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資金調達率とは:無期限先物が現物価格に連動する仕組み

資金調達率は、無期限先物の価格を現物の近くに保つための支払いです。誰が誰に支払うのか、レートを年率換算する方法、極端な数値からわかることを解説します。

暗号資産2026年10月9日5分で読めます
このページの内容
  1. 無期限契約とは
  2. 誰が誰に支払うのか
  3. 支払い間隔と、レートの年率換算
  4. 極端な資金調達率からわかること、わからないこと
  5. 建玉とあわせて読む

暗号資産の無期限先物には満期がないため、価格を現物市場の近くに保つ別の仕組みが必要です。その役割を担うのが資金調達(ファンディング)、つまりロングを持つトレーダーとショートを持つトレーダーの間で定期的に行われる支払いです。資金調達率(ファンディングレート)は市場の報道によく登場するため、何を測り、何を測らないのかを知っておくと役に立ちます。

無期限契約とは

従来の先物契約には満期日があります。満期日には原資産の価格で決済されるため、満期が近づくにつれて2つの価格は互いに引き寄せられます。無期限(パーペチュアル)契約には満期がありません。トレーダーは、それを支えるだけの証拠金がある限り、ポジションを持ち続けることができます。

満期がないと、無期限契約の価格を現物価格に一致させる力が働きません。その役割を果たすのが資金調達です。取引所は無期限契約の価格をインデックス価格(通常は複数の取引所の現物価格の加重平均)と比べ、両者の差から資金調達率を決めます。

誰が誰に支払うのか

資金調達料は、ポジションを持っているトレーダーの間で支払われます。主要な取引所の多くでは、取引所に支払われるのではなく、一方の側からもう一方の側に渡ります。

  • 資金調達率がプラス:無期限契約がインデックスを上回って取引されています。ロングがショートに支払います。ロングを持ち続けるコストが上がり、ショートを持つほうが有利になるため、無期限契約の価格は押し下げられやすくなります。
  • 資金調達率がマイナス:無期限契約がインデックスを下回って取引されています。ショートがロングに支払うため、無期限契約の価格は押し上げられやすくなります。
  • 支払いの対象:資金調達の時刻にポジションを持っている場合にのみ、支払いまたは受け取りが発生します。支払額は差し入れた証拠金ではなく、ポジションの価値にレートを掛けたものです。

取引所は通常、無期限契約とインデックスの差からレートを計算し、小さな固定の金利部分を加えることもあります。多くの取引所は、1回の間隔で動ける幅に上限を設けています。計算式は各取引所が公表しています。

途中で交差する2本の価格線。交差の前は一定間隔で緑のレーンから赤のレーンへ、交差のあとは赤から緑へ矢印が向いています。
架空のイラスト。琥珀色の線:無期限契約の価格。白の線:インデックス価格。破線:資金調達の時刻。左側では無期限契約がインデックスを上回って取引されている(緑の網掛け)ため、資金調達の時刻ごとにロング(緑のレーン)がショート(赤のレーン)に支払います。交差(青の線)のあとは無期限契約がインデックスを下回り、支払いの向きが逆になります。

支払い間隔と、レートの年率換算

主要な取引所の多くは、8時間ごと、つまり1日3回資金調達を行います。4時間ごとや1時間ごとに行う契約もあり、取引所が契約ごとに間隔を変更することもあります。2つのレートを比べる前に、間隔を確認しましょう。

表示されるレートは1回の間隔あたりのものです。ほかのコストと比べるには、掛け算で換算します。8時間ごとの資金調達率が0.03%で、10,000ドルのロングポジションを持っていると仮定します。

  • 1回ごとに、ロングは10,000ドル × 0.03% = 3.00ドルを支払います。
  • 1日3回で0.09%、1日あたり9.00ドルです。
  • 365日では年32.85%、同じポジションで3,285.00ドルになります。

小さく見えるレートでも、間隔が短ければ大きくなります。1時間あたり0.01%のレートは1日0.24%、年87.6%で、8時間ごとの0.03%よりはるかに大きくなります。

年率の数字は、レートが変わらないと仮定した単純な掛け算です。実際にはレートは間隔ごとに計算し直されるため、年率換算の数字は予測ではなく、その時点のスナップショットとして扱いましょう。

極端な資金調達率からわかること、わからないこと

大きなプラスのレートは、トレーダーが多額を支払ってでもロングを持ち続けようとしていることを示します。つまり、レバレッジをかけたロングへの需要が、ショートに比べて強いということです。大きなマイナスのレートは、その逆を示します。

  • わかること:どちらの側が混み合っているのか、そしてその側を持ち続けるのにどれだけコストがかかるのか。
  • わかること:ポジションが一方に偏っていること。こうした局面では、清算によって混み合った側とは逆方向への動きが加速することがあります。
  • わからないこと:その偏りがいつ解消されるのか。価格が同じ方向に動き続ける間、資金調達率は長期間高いままのこともあります。
  • わからないこと:ポジションの規模。小さな市場での高いレートと、大きな市場での高いレートは同じではありません。

レートは取引所によっても、同じコインの契約の間でも異なります。1つの取引所の1つの数値は、全体像の一部にすぎません。

建玉とあわせて読む

資金調達率はどちらの側が支払っているのかを示し、建玉はどれだけの規模がかかっているのかを示します。建玉のガイドで説明しているとおり、建玉はまだ未決済の契約を数えます。2つをあわせると、レバレッジをかけたポジションの方向と規模の両方がわかります。

  • 建玉が増え、プラスの資金調達率も上昇:レバレッジをかけた新しいロングが加わり、ポジションを維持するためにより多く支払っています。
  • 建玉が減り、資金調達率がゼロに戻る:レバレッジをかけたポジションが決済され、偏りが薄れています。
  • 資金調達率が高く、建玉は横ばい:既存のポジションは一方に偏っていますが、増えてはいません。

無期限契約はレバレッジを使います。レバレッジをかけたポジションは急速に清算されることがあり、支払う側にポジションを持ち続ける限り、資金調達料はコストとして積み上がり続けます。

学習目的の情報であり、投資助言ではありません。暗号資産と株式は価格変動が大きく、レバレッジをかけたポジションでは投入した資金を上回る損失が生じる可能性があります。

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